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サラウンドデコーダーとは耳慣れない言葉ですが、いったいどういったメーカーから販売されているのでしょうか？ここでは、具体的な商品例を挙げてみたいと思います。ぜひ、オーディオライフのご参考になさってみて下さい。

ヤマハ株式会社ではAVアンプなどへ組み込むことを前提に考えられたサラウンド音声でコーダーの新しいモデルを開発し、サンプルの出荷を行ったようです。商品は「YSS944」、「YSS943」、「YSS940」の3種類があります。このモデルの違いというのは対応するフォーマットの違いであり、944についてはドルビーデジタルEX、DTS-ES、ドルビープロロジック IIx、DTS 96/24、DTS 96/24-ESマトリクス6.1、Neo:6など、すべてのサラウンドフォーマットに対応できるようになっています。サンプル価格はどれも3000円程度です。

なお、2003年に出荷が始まったYSS942/941の後継モデルということで、以前のモデルと同じように動作クロック数は180メガヘルツで、浮動小数点方式32ビットの高速処理でありながら消費する電力は1.2ボルトと少なくなっています。このことでヤマハは高級オーディオアンプから普及型の一体型ホームシアターシステムまで多くの製品に対応できると言っています。

なお、全音場処理デコーダはROM対応で、他の処理ワークRAMなども1チップ化しています。輻射ノイズの低減、設計をシンプル化できるようになっています。さらに、デジタル画像処理することで、口の動きが声に対して遅れてしまうといった現状を補正する、リップシンク機能や、デコードした後に音声に効果を加える、空間音声DSP機能、フロントスピーカーのみで効果があるバーチャルサラウンド機能、ヘッドフォンでサラウンドを再現する、ヘッドフォンDSP機能なども搭載。

さらに、プログラムRAMも内蔵しているので、将来の使用拡張にもじゅうぶん対応可能です。パッケージについては144ピンLQFPで製造プロセスは0.15μmとなっており、電源電圧はコア部で1.2ボルト、I/O部で3.3Vとなっています。今後もっと様々な製品が発売されるのは間違いなさそうですね。