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ワープロという機械を思いついたのは、東芝の技術者でした。 １９８７年東芝が、ラップトップ型「ＪＷ－１０」のタイプライターに代わるものとして開発したのが、ワープロのはじめとされています。 文字の入力、削除、編集、置き換え、記憶ができる事など事務処理を一気に、率的に変えました。

１９８０年に入り、富士通の「オアシス」、ＮＥＣの「文豪」、シャープの「書院」など優れたワープロが次々と開発され、一つのワープロブームを作り上げた時代もありました。 そこにはリボン式のプリンターが内蔵され、家庭でも印刷のような書類が作成されるようになったのです。 そういう意味でワープロは、一般家庭に入ってきた本格的な最初の事務機器といえましょう。

そのワープロがさらに小型化し、電速で使えるポータブルタイプのものも発売され、スイッチを入れるとすぐ縫使えるなど、機械が苦手な人にも簡単に使えるようになり、その普及度はますます顕著になっていきました。 その後に訪れるパソコンブームの火付け役になったのがワープロです。

パソコンについては、ワープロが普及し始めた当時は、パソコンは高価で、なかなか一般消費者には購入できず、価格的にはリーゾナブルなワープロを使い、技術的に上達したのちパソコン購入に入るといったのが一般的な傾向でありました。 そういう意味では、ワープロは一般家庭でのパソコン普及のベースとなったといえそうです。

その後、ネックとされていました異機種間のデータ交換も高まり、カラープリンターを備えたものや、写真などのデータを処理できるもの、インターネットができるものなど、多機能な危機と発展していくのです。 そうした背景もあり、ワープロは、オフィスだけでなく、一般家庭にまで浸透し、１９９０年半ばになるとパソコンの低価格化が進み、簡易操作性を惜しまれながら、２０００年以降すべてのワープロが、市場から姿を消すことになったのです。 国産初の日本語ワープロで培われた仮名漢字変換と編集の技術は、パソコン、携帯電話などの日本のあらゆるＩＴ分野の漢字入力手段として引き継がれ、発展の基礎となりました。