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馬頭琴は、日本語が馬頭琴といいます。モンゴルの民族楽器で、日本に輸入された楽器で、日本では馬頭琴という名称を使用しています。正式名称はモンゴル語のモリンホールです。馬頭琴にしても、モリンホールにしても、意味と名称の由来は同じで、先端部分が馬の頭に形が似ているので呼ばれています。日本で馬頭琴が一般に知られるようになった背景には、「スーホの白い馬」の物語中に馬頭琴が登場するので有名になりました。また、モリンホールは、2009年にユネスコの無形文化遺産に指定されたことで、その音色と楽器を世界に認められています。

馬頭琴（モリンホール）は、弦楽器で2本の弦を弓で摩擦することで本体が共鳴して音色を奏でます。馬頭琴の本体の原材料には、エゾマツ・シロマツ・シラカバのどれかの木材を使用します。また、馬頭琴の本体には共鳴させるための共鳴箱を設置します。これには、歴史的にはヤギ・ラクダ・子馬の革を使っていましたが、ソ連の楽器職人がモリンホールの製作に関わるようになってからは、木製に変わっています。つまり、現在のモリンホールはソ連の影響を受けて1900年代に改良された形の継続された形となっているのです。また、弦を弾く道具である弓には、ウマの尻尾の毛やナイロンを使います。

馬頭琴の音色は、同じモンゴル国内でも生産地の地域差があり微妙に異なります。本体の装飾部分にも地域差のデザインの違いが見られます。チェロと似た楽器ですが、ノイズ音を音色に変換するのが馬頭琴の特徴です。別名は草原のチェロと呼ばれ、本来のチェロにあるような澄んだ音色とは違い、ノイズ特有の響きを高低つけて奏でる楽器です。

馬頭琴（モリンホール）のメーカーは、モンゴルにあって日本から購入するには輸入業者が買い付けます。ただし、ユネスコの無形文化遺産に登録されてからは、工房の職人が観光客相手に予約をすれば馬頭琴のオーダーメード販売にも対応しています。それがモンゴルのウランバートルにあるバヤル＆ブラザーズワークショップ社(Bayar ＆brothers workshop)です。購入者には一流奏者である職人みずから演奏を教えてくれるサービスもあります。