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現在では、ISTANBUL（イスタンブールシンバル）と知られているこのシンバルメーカーは、創業時は、1980年にZilciler Kollektif Sti社（シンバル職人集団の意）という名前で設立されました。創業者は、Agop Tomurcuk（アゴップ・トムルジュク） です。

すぐにブランド名はイスタンブールと改められましたが、このISTANBUL（イスタンブールシンバル）の火付け役となったのは、伝説のドラマーとも言われるメル・ルイスがイスタンブール社の、ハンド・ハンマード・ヴィンテージ・トルコ式シンバルに対し、「（手打ち仕上げの）あの音が帰ってきた！」と発言した事がきっかけです。メル・ルイスは、これ以来イスタンブール・シンバル社発のエンドーサーとなりISTANBUL（イスタンブールシンバル）の名を広める事に大いに貢献しました。

ISTANBUL（イスタンブールシンバル）の品質は、伝統的な製法を維持しつづけ、職人の熟練の技が作り上げる独特で温かみのあるサウンドの表現を可能にしています。80％の銅と20％の錫（すず）といった成分の混合から始まり、金型に注入する鋳造、ローリングと呼ばれる加熱および圧延作業、そしてハンマリング（粗手打ち）といった事まで、１つ１つの作業が各専門担当者の元で行われ、細心の注意とチェックを行った後に完成形として、世界中のあらゆるミュージシャンに送り出されます。

この伝統的な製法から仕上がるイスタンブールシンバルを愛用するミュージシャンとしては、シンディ・ブラックマン・サンタナ、ジョーイ・ワロンカー、イドリス・ムハンマド、レニー・ホワイト等がおり、そしてメル・ルイスの名前も挙げられます。繊細でやわらかい響きから、明るく力強いアタックサウンドまで様々なミュージックシーンにおいて使い分け可能な多種の形状が製造されており、日々進化する最新音楽シーンの中で、伝統的な楽器の良さを響かせ続けています。