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ベアボーン（barebone）とは、パソコンの組み立てキットです。 「Bare＝中身がない」、 「bone＝骨組み」という意味であり、中身が入っていない半製品のパソコンのことを指しています。 そのためベアボーンにはパソコンケース、電源、マザーボードのみで構成されており、パソコンを動作させるためには色々なパーツを追加する必要があります。 CPUやメモリ、OSなどを自分好みに組み合わせて自作パソコンを作り上げることができるため、メーカーの完成品のパソコンと完全自作パソコンの中間に位置するキットなのです。

中にはCPUやキーボードなどがセットになっているベアボーンもありますが、基本的にメモリ、HDD、モニター、グラフィックカードは別売りになっているキットが多いです。 また、デスクトップパソコンだけでなくノートパソコンでもベアボーンがあり、こちらはCPUとメモリ、HDDなどを追加すれば動作が可能ですが、拡張性が少なくカスタマイズの幅が狭いのが特徴と言えます。

ベアボーンを使用する最大のメリットは、完全自作パソコンと同じくCPUの性能、HDDの容量などを自分の目的に合わせて選ぶことができるため、メーカーの完成品パソコンよりも自由度が高いという点。 しかし、完全自作パソコンよりも小型のパソコンを制作できるため、自作でありながらスペースを取らないパソコンに仕上げたい人におすすめのキットなのです。 また、マザーボードは搭載されているものが多いため、スイッチなどの結線作業がいらず、組立てが簡単であるため、自作パソコン初心者の人でも扱いやすいという特徴があります。

しかし、ベアボーンは完全自作パソコンよりも選べるメモリやCPUの範囲が狭く、HDDの台数の制限にも限りがあるケースが多いです。 そのため、オーバースペック気味な自作パソコンに仕上げたい場合にはあまり向いていません。 小型のベアボーンキットに、無理にハイパワー向けのパーツを埋め込んでも冷却装置の性能が間に合わず、オーバーヒートを起こしたり冷却ファンの動作音がうるさかったりという問題が起こってしまいます。 そのため、ベアボーンはあくまでも小型パソコンを手軽に、コストを抑えたい人におすすめの製品なのです。

ネクスト・ユニット・オブ・コンピューティング・キット（NUC）は価格が手ごろで優れたインテルのベアボーンです。 基本的には本体以外にメモリとハードディスク、モニター、キーボード、マウスを用意する必要があります。 OSもWindows7以降の物を別途に用意する必要があります。 Windows7のインストールにはUSBメモリに自分でドライバーを入れたりと初心者にはおすすめできないので、Windows10を新規で購入されることをおすすめします。

NUCは低音でもあるので、自宅のサーバー構築にも適しています。 例えば、無料のLinuxのOS（CentoOSやUbuntuなど）を公式サイトからダウンロードし、8G以上のUSBメモリにインストーラーをコピーすることで、Windows以外のOSもインストールが可能です。LinuxやWindowsOSをインストール後にVMware Workstation Playerをインストールすることで、仮想サーバーを構築することもできます。仮想サーバーを構築するならメモリは最大まで追加し、HDDではなくSSDをおすすめします。 VMware Workstation Playerは商用利用でなければ無料で利用できます。

NUCでMacOSを動かすHacintoshも動く夢を見ることができます。 VMware Workstation Playerもパッチを当てることでMacOSも仮想サーバーで動かす夢を見ることができます。 ただし、このあたりは個人でお楽しみという範囲で、Appleのライセンス（Apple以外のコンピュータではAppleソフトウェアをインストールできない）的には問題ありますので、あくまでもこれは夢の話です。

...と言ったようにNUCはいろいろな使い方のできるベアボーンです。 完全自作パソコンにチャレンジする前に一度購入しておきたい商品ですね。