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京都機械工具株式会社は、1950年に創業した京都府久世郡久御山町に本社がある工具の製造・販売を手掛けるメーカーです。第二次世界大戦前の1950年に、「京都機械工具」として、日本海軍航空隊へ工具を納入していた齋藤喜一、山崎宗次郎、宇城正行ら3名が独立し創業したのが始めです。その後、車載工具としてトヨタ自動車に採用されたのをきっかけに、日本の工具業界で確固たる地位を築くこととなりました。ものづくり大国日本においての、品質が高い上質工具を作るメーカーの代名詞とも言われており、自動車産業の発展にともない、京都機械工具も成長を続けていきました。

メーカー名は「京都ツール」と略されることもありますが、基本的には略称の「KTC」が使用されています。京都機械工具は、世界各国の老舗工具メーカーに比べるとまだ歴史が浅い企業ではありますが、下請けを使用せずに自社工場で一貫生産を行うなどして、製品の品質維持に努めています。これにより、金属をハンマーなどで叩いて加工を行う熱間鍛造技術においては、世界でトップクラスと評される高品質の製品を作り出しており、日本のメーカーらしい高い品質管理が評価されています。既成製品の他に、特注にも対応しており、工具の持ち手部分に漆加工を施し、絢爛豪華な装飾を施した「URUSHI　Ratchet　Handle」は、機能美と伝統美が融合した京都らしいラチェットハンドルは、世界中から注文が集まっている工具です。

また、創業50周年を記念して2003年4月には本社横にものづくり技術館を開館しました。現在はKTCが開発した工具のラインナップのほぼ全てである3000点を展示しています。実際に工具に触れて体験ができるだけでなく、社員の研修でも使われる自動車用ピットも置かれており、京都機械工具の技術力の高さを見学しに、世界中から多くの旅行客などが足を運んでいます。自動車専用ツール、モーターツールの製造も行っていることから、トヨタF1チーム、スズキ・ワールドラリー・チームといった各モータースポーツチームへの協賛活動も積極的に行っています。