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ボークスは、1972年に京都府京都市にプラモデル専門販売店として開店しました。 1980年頃からはオリジナルのガレージキットの制作を開始するようになり、1997年に1/6サイズドール「ドルフィー」の制作、販売を始めます。ドルフィーとは、ドールとフィギュアを掛け合わせた造語であり、どちらの特性も生かした新しいジャンルとしての意味合いを持ちます。

1998年には、ドルフィーを超える意味である「スーパードルフィー」（略称SD）として発売され、現在まで多くのドールが販売されています。それまでの女性向けのドールは、洋服の着せ替えや髪型を変える程度のアレンジしか出来ず、子供向けの玩具としての扱いが主でした。ドルフィーはドールのカスタム性の幅を広げ、ウィッグ、ドールアイ、ボディなどのパーツ販売を行うことによって、自分の好みのドールを作れるというオリジナル性が目玉の商品となっています。それまでは男性向けが主体であった模型やフィギュアなどのカスタムを、大人の女性向けに提示したことで、カスタマイズドール人気の先駆けとして、現在もドール界をけん引しています。

ドルフィーには、リアルな人間をモチーフにしている「スーパードルフィー（SD）」と、アニメなどのキャラクターをモチーフとした「ドルフィードリーム（DD）」の2シリーズが展開されています。それぞれ可動式のボディやパーツ組み換えなどは同じですが、素材やパーツなど様々な点で違いがあります。

「スーパードルフィー」は、ウレタンキャストと呼ばれる合成樹脂の固い素材でできており、衝撃などに弱いため、取り扱いにも注意が必要です。 テンションと呼ばれるゴムでパーツ繋ぐボディ構造となります。ヘッドは人間に近く、鼻や唇などの細部も細かく立体感のある造形となっており、メイクは人の手によって行われています。

「ドルフィードリーム」は、ソフトビニール製となっており、柔らかな質感の素材でできています。 フレームと呼ばれる骨組みにパーツを取り付けるボディ構造となります。 ヘッドはキャラクターに近く、瞳や鼻はデフォルメされた造形となっており、ドールアイタイプの他にアイプリントタイプの種類があります。 瞳を含むメイクは、プリントで行われております。

スーパードルフィーとは、株式会社ボークスが販売するカスタマイズドールの総称です。球体関節を利用したデザインと、自由にメイクや髪型などを変更して自分の好きなドールを作れることもあり、世界で人気を集めている商品です。体長や設定によって、シリーズが展開されており、通常の「人間タイプ」と限定販売の「天使タイプ」に分けられています。

「スーパードルフィー16（SD16）」は、少年期の終わりの男女をモチーフとしています。男の子は体長約65cm、腕などの筋肉がたくましい、全体的にがっちりとした3分割ボディです。女の子は体長約63cm、くびれがしっかりとある女性らしいメリハリがある2分割胴体ボディです。ヒール用の脚パーツがあり、足首の関節がないフラットなタイプになります。また「まる肩」と呼ばれる通常より丸みのある肩のラインが特徴の専用の上腕パーツがあります。

「スーパードルフィー17（SD17）」は体長約65cm、少年～青年期の少年をモチーフとしています。 男の子のみの展開で、3分割胴体のボディは筋肉の付いた細身のボディとなっています

「スーパードルフィーグラフィティ（SDGr）」は、成長途中の男女をモチーフとしています。男の子は体長約62cm、3分割胴体で少年らしさの残るボディです。SD13とほぼ同スタイルですが、より引き締まった細い体つきになります。2重関節となっており、肘やひざの曲げ伸ばしなど可動域が広くなっています。また、腕の筋などが立体的に現れた「筋肉表現仕様」と呼ばれる腕パーツもあります。

女の子は体長約57cm、女の子ドールで唯一の3分割胴体を持つドールです。ヒール用の脚パーツがあり、組み替えると1cm体長が高くなります。少しくびれのあるボディラインはSD13とSD16の中間の体つきといった感じです。肘やひざは2重関節となっているため、体のひねりやすわり姿勢など様々なポーズを取りやすくなっています。SDGrは現在限定品ドールや、フルチョイスオーダーでのみの販売ですので、他のシリーズに比べて入手が難しくなっています。

DDS・MDDとは、株式会社ボークスが制作・販売を行っている男性向けカスタマイズドールの「ドルフィードリーム（略称DD）」のシリーズである、「ドルフィードリームシスター」と「ミニドルフィードリーム」の略称です。素材はソフビ製であり、ボディ内蔵のフレームと呼ばれる骨格にパーツをはめることによってボディカスタムが行える仕組みとなっています。 2次元のキャラクターに近い、デフォルメされた顔立ちが特徴的です。アイホールの有無が選べる2タイプのヘッドは、全てのボディと互換可能となっています。

「ドルフィードリームシスター（DDS）」は、体長約50cm強、名前の通りDDの妹をモチーフとしたドールです。 顔立ちは、DDよりも少し幼い印象のキャラクターが多く、体長や手足も短くなっているので成長期の少女や小柄な女性のイメージが強くなっています。スキンカラーは、ノーマルのほかにセミホワイト、ホワイトの3色展開となっています。新たに設計された専用ボディには、ポージングに重点を置いた2分割胴体タイプと、ボディラインのしなやかさを重視した、分割のない一体型タイプがあります。一体型ボディや上半身パーツには胸囲の大きさによってSS、S、M、L、L寄せ胸の5サイズがあり、洋服の着こなしを考えた胸のモールドのないフラットタイプもあります。胴体はDDと同サイズであり、手首や足首のパーツはDD用パーツと互換が可能です。

「ミニドルフィードリーム（MDD）」は、体長約43.5cmの幼少期～少女期モチーフのドールです。 丸みのあるフェイスラインは子供らしさのある柔らかい印象を与えます。 DDやDDSに比べて丸みを帯びたスタイルとなっており、中性的な体型となっています。スキンカラーは、ノーマルとセミホワイトの2色のみとなっています。ボディタイプ2分割胴体ボディのみとなっており、胸囲の異なるS～Lサイズの上半身パーツがあります。初期のMDDベースボディ、DDSボディをベースに改良されたMDDベースボディⅢの2種類があります。

スーパードルフィー（SD）とは、株式会社ボークスが販売するカスタマイズドールです。体長や、成長に合わせたシリーズを展開しています。

「ミニスーパードルフィー（MiniSD）」は、幼少期～少年期の男女をモチーフとしています。ふっくらとした頬のラインなど子供のあどけなさが残る顔つきをしています。男の子は体長約42cm、股下の長いロング脚では体長が43cmと1cm高くなります。 女の子は体長約42cm、通常のボディのほかに、ひざの可動域が広いすわりっこ機能が付いたボディもあります。男女ともに2分割胴体となっています。

天使シリーズの「子天使」はボディサイズが同じですが、性別のないタイプとなります。またMiniSDと同じサイズですが、ボディの分割位置が変わり、2重関節を採用した「スーパードルフィーミディ（SDM）」が出ています。

「スーパードルフィーキュート(SDC)」は体長約43cm、少し成長した体つきの男女モチーフです。体長は、MiniSDと同じですが、3分割胴体のボディ、2重関節となっており、可動域が広がっています。また体つきに男女差があり、男の子はたくましく、女の子は少しメリハリのあるボディです。男の子には、あぐらをかける特殊なひざ関節が採用されています。女の子には、M、Lと胸囲の異なる上半身パーツがあり、すわりっこ機能が採用されています。現在は限定ドールのみとなっているため、通常より入手が難しいシリーズです。

「幼SD」は体長約27cm、幼少期の男女がモチーフです。 瞳の大きな顔立ちに、ほぼ3頭身のボディが幼く可愛らしい印象です。ボディサイズはほぼ変わりませんが、女の子はウエストが細く、男の子はヒップが細くなっています。どちらにもすわりっこ機能が付いており、子供特有の柔らかさを表現しています。 また幼SDの男の子と同サイズである体長約27cmの「幼天使」は、天使シリーズと呼ばれる性別のないタイプです。ボディ内に磁石の入ったシュピット機能を採用しており、翼のパーツが付けられるようになっています。