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MEISSEN（マイセン）は1710年創業で陶磁器メーカーを代表する名窯の一つです。陶磁器製造では日本など東洋が先行していた時代に、ヨーロッパで初めて白磁を作ることに成功したメーカーとしてよく知られています。東洋のような白磁を作りたいという王の命令で9年もの歳月をかけて完成されたマイセンは、今でも高級磁器の代表格です。

こうした歴史を物語るように、「波の戯れ」シリーズが生み出されました。美しい絵付けが有名なマイセンの中で、このシリーズは白いさざ波の模様がついた白磁です。全体に波をかたどったシェイプで、優雅な気品をたたえています。トレードマークである「青い双剣」がついたものもあります。日本の湯呑みも手に入り、日常使いも可能なシリーズです。マイセンを代表する絵柄としてはローズシリーズがあります。多色使いで華やかに描かれる「ピンクローズ」、青一色で淡く優しく描かれる「ブルーローズ」など、気品ある薔薇のデザインといえばマイセンの代名詞といえるでしょう。

絵付けの技術力を示すのが「マイセンバード」と呼ばれる野鳥のシリーズです。羽毛を一本ずつ描き、羽の柔らかさまで再現している細密画で、まるで絵画のような美しさ。鳥のさえずりが聞こえてきそうな製品です。マイセンが素晴らしいのは、伝統をしっかり受け継ぎながらも現代的なデザインにも積極的に取り組んでいることです。1960年や1975年に新しいデザインを積極的に作るグループ（クンストラー・コレクティヴ）が誕生し、名作が生まれていきます。シェークスピアの　同名の作品にインスピレーションを受けて制作された「真夏の夜の夢」は幻想的なペイントが印象的な製品。

千夜一夜物語にヒントを得た「アラビアンナイト1001夜」は、金彩を見事に使ったデザインでエキゾチックでゴージャスな雰囲気をたっぷり堪能することができる名作です。由緒あるデザインも若いデザイナーの手になる新しいデザインもともに魅力にあふれたメーカーです。