着物・和装買取専門店京都TOP堂は牛首紬の買取を行っています。

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牛首紬とは、主に石川県白山市白峰地区で制作される紬織物です。釘に引っ掛けても反対に釘が抜けるほど丈夫な織物であることから釘抜紬とも呼ばれています。野趣に富んだ素朴な美しさのある紬織物です。

牛首紬の名称は生産地の石川県白山市白峰地区が明治初期まで牛首村と呼ばれていたことに由来しています。 さらに、牛首村の名称は白峰地区の守護神「牛頭天王（ごずてんのう）」に由来しています。

通常、紬は真綿を手で紡いだ紬糸で織ります。 しかし牛首紬は2匹の蚕が共同で作った玉繭から直接糸を引きだして作られた太く節のある糸で織られています。 2匹の蚕から作られた玉繭は普通の養蚕をしていると2～3％の割合で必ず出るものですが、糸を作る時に絡まりやすく通常はくず繭の扱いをされてしまいます。 それを牛首の人々は「のべ引き」と言われる非常に難しい技術と経験の要る技法で玉繭から糸を引いていました。 この難しい作業によって引き出された玉糸は、弾力性・伸張性に優れ牛首紬の風合いの基本となります。

その後も撚糸、精練、糸はたきなどの作業があり、糸にとって理想的な状態であることに重きをおいて進められます。 こうして出来た糸から織りあがった牛首紬は、通気性が良く、皺になりにくい、身体になじみやすいといった優れた特徴をもったものになります。

牛首紬の歴史は平治の乱で敗れた源氏の落人、その妻たちが牛首に流れてきた際機織の技を伝授したとされるのが始まりです。 牛首は冬には積雪が3m～4mにもなる豪雪地帯であったことから、雪に閉ざされた長い冬に牛首の女性たちは糸を紡ぎ機を織っていました。 江戸時代には幕府の保護奨励策と商品経済の発展により牛首紬は名声を博し、明治以降も養蚕の奨励と共に製糸や紬繊が伸びていました。しかし第二次世界大戦中には姿を消してしまいますが、大戦後有志ある人達によって牛首紬は復興され現在では県指定無形文化財を始めとする各種の指定を受けています。