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Vivienne Westwood(ヴィヴィアンウエストウッド)は何かと問われた際には、2種類の答えがあります。ひとつは、アヴァンギャルドなデザインで日本を含む世界で人気を博しているイギリス発祥のファッションブランドです。そして、もうひとつは、そんなヴィヴィアンウエストウッドというファッションブランドを主宰しているイギリスのデザイナーであるヴィヴィアンウエストウッド氏（Dame Vivienne Westwood、1941年4月8日〜）のことです。

このヴィヴィアンウエストウッドのブランドコンセプトですが、「伝統をもって未来を創る」というものになっています。これは、まずベースとなるのが、イギリスという伝統国ならではの「ビクトリア朝」や「英国王室」といったことからイメージされるトラディショナルな観念でありつつも、そこに新しい現代的な視点を加えることによって、さらに伝統に価値をプラスしていくという考え方です。このような考え方によって、斬新で決まった型を破っているようには見えても、どこか落ち着きのある伝統をまとっているかのような雰囲気を演出するデザインを様々なアイテムに取り入れていくことになってくるわけです。ヴィヴィアンウエストウッドというデザイナーは、こうした「伝統と革新の融合」という点で非常に優れており、このヴィヴィアンウエストウッドというブランドの基本原則を脈々と守り続けていると同時に現在も進化を続けているのです。

そんなヴィヴィアンウエストウッドのブランドロゴは、ブランドコンセプトを絶妙に体現したものとなっています。つまり、「王冠」と「地球」をモチーフにしたオーブであり、これは伝統と新しさや斬新さといった一見相反する価値観の融合でありコラボレーションの表現であると読み解く人もいるようです。ヴィヴィアンウエストウッドの取り扱いアイテムの幅は非常に広く、アパレルをもちろん中心とはしていますが、その他アクセサリー類などもラインナップされており、豊富な選択肢の中から組み合わせを楽しめるようになっています。また、レディースだけでなくメンズのライン展開もなされていますので、その意味でも、対象となるターゲット層は広くなっています。

このヴィヴィアンウエストウッドの日本での展開は、1996年に日比谷に旗艦店「Vivienne　Westwood　Tokyo」を開店したことが大きなターニングポイントになっていて、日本でのファン層を拡大することとなりました（なお、現在は青山に移転しています）。また同じ1996年のミラノ・コレクションで、本格的なメンズラインである「ヴィヴィアン・ウエストウッド マン」を発表し注目も浴びました。このように日本でも積極的に展開され、多くのファンを獲得しているヴィヴィアンウエストウッドのこれからに期待したいところです。