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アメリカ南東部のテネシー州に拠点のあるライトスピードは、他のメーカーより速く実用的なチタン製レーシングフレームを完成させたブランドで、プロライダーたちを魅了してきました。ここでは、そんなライトスピードから3Al-2.5V　チタンを使用したレーシングモデルであるT3についてご紹介しましょう。デヴィッド・リンスキー氏がライトスピード社を作ったのは1986年のことで、カーボンやアルミなどといったスチールに代わる軽量なバイクフレーム用素材の研究が盛んになる前のことでしたが、チタンというのは強度や耐食性に優れていると知られていましたが、加工性や入手のしづらさから自転車には向いていないとされていました。

そんな中で、1980年代松にライトスピードは同じ同郷であるマーリン社と共にチタンフレームの開発を始め、その可能性を世界に示していきました。さらに、1989年の12月に冷戦が終わったことでそれまで原子力や航空宇宙などの軍事産業だけに使われていたチタン合金が簡単に手に入るようになります。その当時からライトスピードは研究開発を強化。次々に高品質なレーシングフレームを世の中に送り出します。

この自転車の使い道としては上り下りのあるコースをマイペースで一日中走り続けるようなイメージですが、もちろんレースで使用することも可能です。もし、競技者の方で他の人と被らない個性的なバイクが欲しい、という方にはぴったりでしょう。チタンで周りのカーボンバイクを蹴散らせたらかっこいいでしょうし、T3はまさにそういったことができるだけの走行性能を持ち合わせています。

さらに金属フレームなので衝撃にも強く、カーボンでは不可能なグラベルライドであっても十分にこなしてくれるはず。総じてチタンと一口で言っても幅広いですが、カーボンのハイエンドと肩を並べるような価格のモデルの中にあってもアメリカ製で30万円を切るのはありがたいですよね。耐久性が高いので乗れる年数も長いですからかなりお買い得と言ってもいいでしょう。