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京都友禅とは、京都の伝統工芸品の一つで元禄時代に町人文化が栄えたころに生まれた技法です。 京都の扇子絵師宮崎友禅斎の図案を、絹織り物の白布に絵を描き染めだされたものです。

特徴としては、抽象的な大きい図柄でデザインされていること、色遣いが華やかで上品に仕上げられていること、黄色を含む朱色の色遣いが基本であること、有職模様や四季の草花を染めたものが多く花の柄等は中央からぼかすことが多いため内側が濃くなっていることがあげられます。 江戸時代の元禄期、「奢多禁止令」が出され金紗や刺繍、総鹿子などの模様が禁じられていました。 これに対し、職人や呉服屋さんは禁止令に触れずにお洒落な美しい着物を作りだそうとしたところ、当時知恩院前で扇子に絵を描き人気を博していた扇面絵師、宮崎友禅斎がデザインした着物が考案され、さらに当時の染色技術で多彩な色調と自由な筆致で絵画に近い表現が出来たことにより京都友禅は誕生し都で大流行しました。

友禅の染め方は二つの方法があり、型友禅と手描き友禅があります。 型友禅は切り抜いた型紙を使用して染めていきます。型を使用するので同じ柄の着物を何枚も染めることが可能です。模様ごとに型が必要なので、着物によっては何百枚もの型紙が使用されることもあります。この型友禅の発達により友禅染めは誰もが気軽に楽しめるものとなりました。 手描き友禅は型紙を使わずに筆や刷毛を使い、手で色を挿して染め上げていきます。これが従来の友禅染め染め方で、一品物の着物が仕上がります。しかし、手描きの場合完成までに20以上もの工程を踏む大変手間のある作業になるため現在では型友禅が主流です。

京都で作られた友禅が京都友禅、加賀で作られたものが加賀友禅、江戸で作られたものが東京友禅とされていますが、京友禅は長い都で育まれたこともあり、絢爛豪華ではんなりと洗練された美しさを感じられるのが魅力です。

現代でも高い人気の誇る京都友禅は、町人文化の栄えた江戸時代の元禄年間に誕生しました。太平の世を謳歌していたその時代の人々は芸術に関心が行くようになり、この頃の文化的な発展は目覚ましいものだっといわれています。京都友禅の由来は、扇絵を主軸に活躍した絵師・宮崎友禅斎だといわれています。

京都の知恩院の門前で活躍していた友禅斎の画風は非常に人気が高く、着物の模様染めに活かせないかと考えたのが始まりとされています。元が屏風絵だったため、友禅染は模様が複雑で非常に多くの染料を用いて作られています。そのため、色が混ざり合ってしまわないように防染技法を用いて染め抜きされており、複雑であっても鮮やかで繊細な色味が表現できるようになっています。この技法は京友禅の他にも加賀友禅でも用いられており、地域によって京、加賀と区別されています。

また京友禅には染め方に代表的な二つの方法があり、型友禅と手描き友禅と分けられます。型友禅は、型を切り抜いた型紙を使用して染め上げるため量産に向いており、現在でも有名なところでいうと亀田富染工場が、この技法を用いて染色を行っています。模様の色数だけ型紙が必要ではありますので、その手間はかかりますが概ね京友禅の主流といえるでしょう。

また手描き友禅は一品ものの反物に使われる手法であり、筆や刷毛を用いて手で染め抜く方法です。京友禅のルーツである、宮崎友禅斎が用いた方法もこの方法でした。高級で上質な質感と複雑に絡み合う模様、艶やかな色彩です。

京友禅は一生に一度はしつらえておきたい反物でしょう。