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パックスマンというホルンメーカーがありますが、このメーカーの歴史とは一体どういったものなのでしょうか？パックスマンとはイギリスのホルンメーカーで、世界のホルンメーカーの中でもオリジナルの道を歩いてきた会社です。創業は今世紀初めのことで、ハリー・パックスマンによって創業したとされていますが、戦後の1945年ごろより優れた技術者であったロバート・パックスマンがホルンを本格的に製作し始めたそうです。当時の年間製造数は12本ほどで、デニス・ブレインとの親交があったロバートは、無礼の要求に応じ、それまで使用していた楽器のコピーなどを作っていました。

当初、パックスマンはドイツタイプのホルンを製作していました。1950年代になりますと、ロバートは持ち前の研究心と好奇心を発揮しだしたのです。ちょうど同時期にロンドンい1人のホルン奏者がオーストラリアからやってきました。シドニー交響楽団でホルンを演奏していたリチャード・ミアウィザーでした。彼はイギリスでフリーで活動しながら、デスカントホルンに興味があり、1人で研究していたのです。

このデスカントホルンは20世紀中盤頃から試作されていました。ですが、ミアウィザーを満足させるようなホルンはなく、新しいタイプの図面を書いては思いを巡らせていたそうです。そんな中、ウィザーがある日ロバート・パックスマンの元へ足を運んだのです。当時高音域ホルンの開発の要望は日々高まっており、デニス・ブレインもデスカウントホルンにかなり興味を示していたそうです。

ブレインの刺激もあり、ロバートはミアウィザーと共にデスカントホルンの研究開発に没頭し始めます。両社は当時のデスカウントホルンのほとんどは管テーパーに欠点があると知り、1959年に新しい設計のもと、最初のシングルfデスカントホルンを製作。このホルンは多くのプレイヤーから高評価で、この成功により両者は同じ年にF/ハイf、続いてBb/ハイfのダブルデスカントホルンを開発しました。