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株式会社ミツトヨは、日本国外でも非常に高いシェアを誇っている精密機器メーカーです。本社は神奈川県川崎市にあり、始まりは1934年に創業者である沼田恵範がマイクロメータを国産化するために、東京都大田区に研究所を開設したことがきっかけでした。1936年に社名を「三豊製作所」と変更し、1940年に神奈川県川崎市に溝の口工場を建設後、マイクロメーターの生産を本格的にスタートしています。しかし1945年に蒲田本社が第二次世界大戦の被害を受けて焼失し、本社を溝の口工場内に移転することとなります。その後1947年に広島研究所を開設、さらに1982年にリニヤスケール専門工場のために清原工場の操業を開始します。

主に取り扱っている製品は、上記したように精密機器が中心。マイクロメータを1940年に生産し始めたのをきっかけに、1942年にゲージブロックを試作、1949年にはノギスを試作し、生産をスタートしています。1952年には、指示マイクロメータ、スナップメータの生産を開始し、さらに当時世界最大となる3m外側マイクロメータを完成させました。1953年には、グラインディングゲージ、1956年にシリンダゲージ、1957年には投影検査機を生産開始と、現在の主力商品の元となる製品が次々と誕生しました。

また、ミツトヨは各事業所で個別に行ってきた環境マネジメントシステムを全社統一しました。経営理念を「精密測定で社会に貢献する」としており、精密測定機器の開発から販売を通して世界中の顧客に提供しています。さらに、環境に配慮した精密測定機器の開発にも力を注いでおり、欧州RoHS指令という電機電子機器に含まれている特定有害物質の使用制限についての指令へ対応する製品を積極的に世に送り出していることでも有名。スーパーキャリパやデジマチックマイクロメータ、ABSデジマチックインジケータなどが、このRoHS指令に適合する製品です。

また、ミツトヨが創業してからこれまでの80年以上の歴史がわかる歴史館、川崎事業所溝の口工場の50周年を記念して平成2年11月には博物館をそれぞれオープンしています。ミツトヨがこれまで作ってきた測定機器が見ることができるとあって、世界中から観光客が足を運んでいます。