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マイクロカセットレコーダーとはオリンパスが1969年に開発した磁気記録テープ媒体の規格のことです。このマイクロカセットレコーダーはコンパクトカセットを小さくしたもので、体積はコンパクトカセットの25パーセントほどで、メモや録音、留守番電話用に登場した規格のことであり、1980年代の初めには音楽向けの用途の製品も販売されましたが、あまり定着はしなかったようです。

コンパクトカセットと同じでA面とB面があって、録音や再生時間として表示されるのは両面を合計したもので、マイクロカセットレコーダーの標準的速度は2.4センチ/s となっていますが、その他にも低速モードがあって、これだと音質は悪くなりましが、表示されている倍の長さの録音が可能になります。なお、テープの長さは90分のものまでありましたが、これもコンパクトカセットと同様、90分のものは60分以下のものと比較すると、ベースフィルムを薄くすることで長時間の録音を可能にしたもので、価格が高くなっています。

マイクロカセットレコーダーは超小型のポータブルオーディオとしてもマーケットに投入され、開発元であったオリンパスや日本ビクター、三洋電機、松下電器産業などからラジカセやステレオのテープレコーダーというものが登場、一部のメーカーからはステレオ型ラジカセや据え置きデッキなども販売され、デッキの場合にはドルビーBNRが搭載されていましたが、日立はドルビーCNRも搭載して、メタルテープ対応としていました。ある時期にはミュージックテープやメタルテープを使ったハイグレードタイプの製品も発売され、ファッション雑誌などにもオリンパス製のマイクロカセットの特集があったほどですが、テープスピードが2.4センチ/sとコンパクトカセットの半分だったことや、周波数帯域が10キロヘルツと狭いことにより、コストがかかるメタルテープを使ってもコンパクトカセットのノーマルポジションと比較して音質が低かったのでほとんど定着しませんでした。