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現在はサンリオやディズニーキャラクター、スヌーピーのぬいぐるみなどを販売しているナカジマコーポレーション。旧社名と亀のマークは、ソフビのオリジナルヒーロー〈アストロミュー5〉でも有名です。

かつて発売した合金玩具のブランド名は〈ウルトラ合金〉。1975年の『宇宙の騎士テッカマン』のほか、76年の『グロイザーX』を製品化しました。テッカマンは、ガッチャマンで大ヒットを飛ばしたタツノコプロの代表作の一つ。放映当時は複数のメーカーから玩具やプラモが発売されています。

一方のグロイザーは、メジャーな作品ではありません。にもかかわらず多くの人の心に残っています。アニメとしての完成度は決して高くありませんでしたが、SF航空メカアクションとも呼べる異色作でした。異星からの侵略者によって建造され、地球人の手に渡り対抗戦力となった超爆（超重爆撃機）グロイザーX。

現在世界最大の航空機であるAn-225を上回るスケール、太い胴体にガル型の直線翼。変形してロボットにもなるので、機首には巨大な顔。あかね島に設営された基地の滑走路から飛び立ち、空と雲と青い海に爆音を轟かせて、敵の空爆ロボットと空中戦を繰り広げました。ウルトラ合金のグロイザーXは変形しませんが、カラーリングや、逆ガルで複葉になっている水平尾翼など、細かく再現されています。

前脚はディスプレイスタンドを兼ねた設計で角度を変えられ、水平姿勢のほかに、離陸時に見られたような大きく引き起こしをかけた格好で飾ることもできました。両翼下の箱型ポッドに、搭載機GジェットとGシャークを格納。発射用のカタパルトは背中に内蔵され、反転させて開きます。腹部の赤いリッドを開けると、中は電池ボックス。双発のメインエンジンノズルを赤く点滅させる仕掛けでした。グロイザーロボは別製品で用意。こちらは背中に電池を入れ、胸のエンジンを光らせます。足の格納庫にGタンク（地中戦車）を搭載。このほかパイロット海阪譲もダイキャスト化されていました。

〈マグネチェンジャー〉グロイザーXはウルトラ合金ではありませんが、一部がダイキャスト製。両腕がマグネットで取り付けられていて、主翼パーツと交換し、頭部を背中側へ起こせば航空形態にチェンジ。胸のパネルを開くと前脚になります。グロイザーの変形には無理があって、完全変形するゲッターロボやガンバスターが見られる現代でも再現は困難（しかしダイヤブロックで見事に作り上げた例があります）。株式会社やまとの合金トイ、群雄「鋼」では、思い切った差し替えで、フルアクションのグロイザーロボとグロイザーXを一個の製品にまとめています。