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デコトラは日本独自に発達してきた文化のひとつであり、ド派手な装飾などでカスタムされたトラックのことをいいます。 デコトラの流れの始まりとなったのは、水産業などで使用されるオート三輪などの修理でした。 水産業や水産物の輸送に携わる車両は、その仕事の特性上車体が塩害や耐雪剤の影響で非常に錆びやすく寿命が短いという問題がありました。 そんな問題を解決するために車両の傷んだ箇所の補修にステンレス銅板を利用することが増えたのです。

本来は車体の修理という意味合いが強かったこの補修方法ですが、次第にトラック乗りの中で「補修兼装飾」という考え方が浸透しはじめ、デコトラというジャンルが定着しはじめました。 このデコトラという文化のブームのきっかけとなったのが、１９７５年から１０作に渡って制作された映画「トラック野郎シリーズ」です。 映画の中で俳優の菅原文太が運転する電飾などを利用した「一番星号」と呼ばれるデコトラの登場により、その派手さに多くの人が魅了され第一次デコトラブームが巻き起こったのです。

残念ながら最近では、装飾のついたトラックの出入りを敬遠する企業や社則でトラックの装飾を禁止する運送会社も多くなってきており、第一次デコトブームのときと比べるとその人気は落ち着いています。

そんなデコトラはプラモデルとしても販売されています。 デコトラのプラモデルが販売されるようになったのも、１９７５年に公開が開始された映画がきっかけとなっています。 デコトラのプラモデルを多く手掛ける模型メーカーであるアオシマからは、ミニデコトラシリーズ、トラック野郎シリーズ、アートトラックシリーズ、バリューデコトラシリーズなど多くのシリーズが展開されています。

デコトラは本来大きなトラックなどを装飾するという特性上、実際に実現するとなるとそれに必要な費用もバカにはなりません。 そういった意味では、模型という形で自分が思い描くままにトラックをデコることができるのはひとつの魅力でしょう。