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聖戦士ダンバインは、１９８３年から１９８４年に全４９話が放映された富野由悠季氏が総監督を務めたロボットアニメです。 作品の舞台は中世ヨーロッパに似たバイストン・ウェルと呼ばれる異世界であり、本作の主人公で地上人であるショウ・ザマは突如バイストン・ウェルに召喚されます。 この世界はいったいなんなのか？ 自分はなぜこの世界にいるのか？ ショウ・ザマは自分が置かれた状況を整理できないまま、この世界の人型兵器「オーラバトラー」に乗り込み戦いに身を投じていくことになります。

現実世界とはかけ離れた異世界、生体エネルギーでありバイストン・ウェルを支える「オーラ力」、妖精の存在…といったように本作品はロボットアニメでありながら、 非常にファンタジー色が強いものとなっています。 アニメ放映当時の日本ではこういったファンタジー色が強い作品はあまり浸透しておらず、特に子ども達には受け入れづらいアニメとなってしまいました。 また作中に登場する「オーラバトラー」と呼ばれる人型兵器は昆虫をモチーフにした生物的デザインがされており、そのデザインも子ども達には怖がられていたようです。 こういった理由が重なり「ポスト・ガンダム」として取り上げられていた聖戦士ダンバインは、アニメの視聴率、玩具の売上という面では大ヒットには至りませんでした。

しかし、オーラバトラーの生物的デザインが敬遠されたのはあくまで低年齢層の子ども達に限った話です。 当時のロボットデザインの多くは直線的であり、あくまで機械的な要素が前面に打ち出されていました。 そんな中聖戦士ダンバインに登場したオーラバトラーの生物的デザインは、当時の若年層以上のモデラーの中では絶大な支持を集めていました。 プラモデルとしては、バンダイが「ＭＧ・ＨＧシリーズ」「１/７２スケールシリーズ」「１/２４、１/４８スケール」を展開しています。 アニメの放送時期が今から３０年以上も前となるためキットの出来も当時に準ずるものとなっていますが、 オーラバトラーの特長である曲線を主体としたデザインを表現したプラモデルからは今なお新鮮味を感じることができます。

当時のロボットとしてのデザインが若年層以上に絶大な支持を受けたことから、 今なおモデラーの間ではガレージキットなどの作成も行われておりプラモデルの再販も行われることがあります。