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Augarten（アウガルテン）は、オーストリア・ウィーンにある磁器メーカーです。1718年創業で、マイセンに次いでヨーロッパでは世界で２番目に古い工房です。また、はじめて磁器製のコーヒーカップを作ったのもアウガルテンだといわれています。美しい白磁に描かれる繊細なボタニカル柄がアウガルテン製品の特徴です。

こうした歴史から、アウガルテンを代表する製品といえばやはりカップ&ソーサーになります。手描きで描かれる美しい絵柄の代表作は「マリアテレジア」で、これは女帝マリア・テレジアがアウガルテン宮殿で使うディナーセットとして制作されたものです。アウガルテン宮殿は狩猟のときに女帝が訪れる場所であったことから、カップには明るく深い色合いのグリーンの単色で狩猟のシンボル、もみの木が描かれています。

アウガルテンでは他にウィンナーローズのシリーズも有名です。アウガルテンはハプスブルグ家御用達の工房だったために、ハプスブルグ家の伝統的な文様であったバラが描かれています。1744年からあるという由緒正しい絵柄は、現代になっても可愛らしさがまったく色あせず、今も変わらず人気のある製品です。ウィンナーローズには定番のピンクのほかに優しいパステル色が上品なブルーでも揃えることができます。カップの形はモーツアルトシェイプと呼ばれるぽってりと丸みを帯びたロココ調スタイルで、ハプルブルグ家が全盛を極めていた頃の優雅なりし時代をしのばせます。

現代のアウガルテンにはモダンなデザインもあります。メロンシリーズは、メロンのような丸い形が特徴です。花びらが開いたようなデザインのソーサーは品格のあるカジュアルさを備えていて、上質な大人の時間を演出するのにふさわしい製品です。絵柄のないホワイトシリーズだけでなく、アウガルテンの誇る美しい白磁をベースに白×黒のストライプ模様をあしらったシリーズもあります。どんなデザインでもエレガントさを決して失わないメーカーです。