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KPM（ケーピーエム）は、1763年創業されたドイツ窯です。白磁が大変美しいメーカーで、白磁のデザインだけで数種類もあります。絵付けのデザインも実はたくさんあるのですが、白磁がやはり有名です。

絵付けのない白磁のシリーズでは、ディッシュやカップだけでなく動物などの置物も制作されています。まず、1987年に制作された「ウラニア」シリーズはバウハウスの影響を受けてすっきりとシンプルでモダンなデザイン。機能美ともいうべきスタイリッシュさに満ちあふれています。

次に「ノイオジエール」シリーズは、1770年に制作されたものです。シンプルな白磁に網目模様が上品なアクセントをつけています。ディナー用のセットとして制作されたものなので、ディッシュや小物の種類が非常に豊富なのが特徴です。エレガントな装飾取っ手がついたベジタブルディッシュやバターディッシュなど貴重なものもあります。また、「ロカイユ」シリーズは1767年にはじめて制作されたもので、草花のレリーフがついていて、ぽってりと丸みを帯びたデザインが特徴です。

シンプルな美しさを誇るデザインといえば「ノイジエラット」です。装飾を省いた艶やかなデザインはケーピーエムの白磁の美しさを改めて実感させてくれる製品です。少しくびれのついた持ち手が特徴で、シンプルなデザインに華を添えています。プレートの持ち手の部分はややデコラティブな装飾がついており優美です。同じようにシンプルなシリーズとして「ノイグラット」があります。こちらは持ち手部分に特徴があり、小枝の体裁をしていてカップとの接続部に葉模様が広がっています。

20世紀に入ってから作られた比較的新しいデザインに「アルカディア」があります。こちらは非常にすっきりとしたデザインで、図柄としては、たとえばカップ&ソーサーであれば、ソーサーの一カ所にメダリオンが彫り込まれているだけというスタイリッシュなデザインになっています。