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LOBMEYR（ロブマイヤー） は、オーストリアのガラスメーカーです。1823年に一人のガラス細工職人が創業しましたが、その製品の素晴らしさから1835年には皇室御用達の名誉を賜ったというメーカーです。当時から変わらない工程で今も一つ一つ手作りされているグラスは、カリクリスタルというガラスでできています。鉛を含まないガラスで環境に優しいことから、日本でも洞爺湖サミットでロブマイヤーのグラスが使われていました。長さ1.5メートルのパイプを吹いて作る製法を今でも守りつづけているため、製品が一つ一つ異なるのが特徴です。

ロブマイヤーのグラスは、その姿の美しさに定評があります。「バレリーナ」はイギリスのプリマドンナがつま先立ちをしている姿をイメージした製品で、カリグラスの美しい光沢ともあいまって、大変エレガントなグラスです。「ミツコ」は明治期にヨーロッパ社交界の華であったクーデンホーフ伯爵夫人・光子が、自宅でゲストをもてなすときに使っていたというグラスです。「アンバサダー」は建築家がデザインしたグラスで、きりりとそびえ立つ「シャンパンフルート」は見事な美しさです。

「パトリシアン」シリーズは博物館にも置かれているというほどの名品で、背の高いシャンパングラスなどは、すらりと伸びた女性の背中のような美しいシルエットで多くのファンを魅了しています。極めて薄いグラスは、唇に当てたときの感触は柔らかくとても繊細です。グラスの形は、飲み物ごとに、シェリー、ワイン、シャンパン、ビアなどがあり、それぞれにさらにいくつかの種類があります。シャンパン用のグラスには、花のように真ん中がふくらんでいて上部が開いた「チューリップ」とすらりとした形の「フルート」があります。デコラティブなグラスのシリーズとしては「シェーンブルン」があります。ステムにも装飾が施されて豪華な雰囲気があり、オーストリア大使館で各国の要人をもてなすときに使われています。