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Minton（ミントン）は1793年創業のイギリスのメーカーです。2代目ハーバード・ミントンの時に優れた職人を集めて素晴らしい製品を生み出し、名声を確かなものにしました。マジョリカ焼きやパリアン磁器などいろいろな技法を駆使していたことでも有名です。当時イギリスで人気のあったウィローパターン（柳模様）と呼ばれる絵柄などにも、ミントンの優れたアンティーク製品が残されています。フランスのセーブル窯で作られていたパテ・シュール・パテ（釉薬を施す前に装飾を盛る技法）を唯一作ることができたのもミントンでした。「世界で最も美しいボーン・チャイナ」とビクトリア女王からお墨付きを貰ったメーカーです。

ミントンを代表するのは、1948年発表の「ハドンホール」シリーズです。ケイソウなどの植物が印象的なデザインで描かれた「ハドンホール」は、ハドンホール城の壁にあったタペストリーをデザインしたものといわれています。パンジーなどを意匠化し12色も使ったデザインは、イギリスの明るい田園風景を美しく再現しています。また、「ファイフ・シェイプ」と呼ばれる波のような形も特徴です。カトラリーも揃うこのシリーズは、ミントンの中でも特に人気のあるデザインで、実に多くのバリエーションが制作されています。誕生50周年記念としてクリスタル製品も作られ、制作者の没後50周年には「ハドンホール セレブレーション」シリーズを発売。カラーリムという幻のデザインを4色展開で見ることができます。

モダンデザインも加わっており、淡いグリーンとイエローを使った「ハドングローブ」や縁の格子模様が美しい「ハドンホール トレリス」などもあります。当時は製品化されなかった「 ブルー」のハドンホールも今では製品化され、当時のデザインをさまざまな形で見ることができます。カラフルなハドンホールとは対照的に高貴なブルーが印象的な「シャリマー」は、ミントンならではの美しい青一色で花々が描かれています。