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コンテンポラリーアートとは、いわゆる現代美術のことです。バロック美術やビザンティン美術など定義と時代がある程度明確な美術に対し、コンテンポラリーアートは20世紀の美術、あるいは第２次世界大戦以降の美術を指します。つまりコンテンポラリーアートはその前の時代に当たる近代美術、モダンアートと重なる部分もあるということになります。その点国によって異なることもあるため、作品を扱う上では時代とともにどの国の作家が制作したものかということも重要になります。

印象派または後期印象派のゴッホやゴーギャンをきっかけとして近代美術が芽吹き、1905年には野獣派と呼ばれたフランスの画家たちマチスやドラン、ブラックなどが激しい画面構成を特長とした作品を作り上げました。ドイツでは表現主義が高まり「青騎士」のカンディンスキーやマルク、ベックマンといった画家たちが活躍しました。こうしたフランスやドイツの表現主義につづいてピカソやブラックらのキュビスム、ダダを経てシュルレアリスムが生まれ、近代美術は円熟期を迎えていきます。

第２次世界対戦は政治や経済はもちろん、アートの世界にも大きな影響を与えました。ヨーロッパから亡命するアーティストが相次ぎ、アートの中心はアメリカに移っていきます。またキャンバスにとどまらない表現が生み出されるようになったものこのころで、抽象表現主義やコンセプチュアルアート、オプアートやキネティック・アートやコンピュータ・アートなど様々な表現が生み出されていきました。

日本のコンテンポラリーアートも戦前までのアヴァンギャルド美術を経て、コンテンポラリーアートが成熟する下地が生み出されたものの、第２次世界対戦のため表現活動は下火にならざるを得ませんでした。戦後になり、具体美術協会やもの派が日本のコンテンポラリーアートを担うようになると、その流れは加速していくことになります。