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書道とは書くことで文字の美を表そうとする東洋の造形芸術です。文字の美的表現法を規格あるしつけのもとに学習しながら、実用として生活を美化し、また趣味として心を豊かにし、個性美を表現していくことを目的としています。書道で使用する道具は主に毛筆と墨を使います。その特徴を生かして紙の上に文字を書きます。

書道の技法の習得には、教育機関を通じて書家に師事してから、古典を中心に学習し、書道展などに出品しながら技量を高めていくのが一般的であると言われています。書道において文化圏により書字動作に違いがみられます。具体的には、中国では高机に向かって立ったまま書くことが慣習ですが、日本では正座してしたためることが通例となっていると言われています。

日本では書道の大家として、平安時代には三筆と呼ばれた空海・嵯峨天皇・橘逸勢、三跡と呼ばれた小野道風・藤原佐理・藤原行成が挙げられます。他に、書の三聖として空海・菅原道真・小野道風、世尊寺流の三筆として藤原行成・世尊寺行能・世尊寺行尹などがそれぞれ挙げられます。

日本では、日本の義務教育として、国語科の書写として小学3年生以上の授業では毛筆により指導されることが学習指導要領で定められています。高等学校では芸術科に音楽・美術などと並び、書道が選択科目として配置されています。大学では、教育学部や文学部を置く大学では書道に関する講義を設けています。特に教員養成系の教育学部では書写教育・書道教育の研究室が置かれ、専門教育が行われています。

最後に、書道に関する本を紹介します。鈴木暁昇 著・名取芳彦 監修・てらいまき イラスト・榎本壯三 写真『1日1行で心が整う、字が上手になる 書き込み式 般若心経写経帳』を紹介します。この本では、写経で心を落ち着けるとともに、書も上達できるように工夫しています。例えば、一般的な写経本はお手本を右に練習を左ページにそれぞれ配置していますが、本書ではあえて右に書き込みページを配置しています。さらにA4サイズの大判で、見やすさと書きやすさが抜群です。練習は1日1行が基本で、忙しい人でも無理なく進められるのが特徴として挙げられます。