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　地理学は、空間・自然と経済・社会・文化等との関係を対象とする学問の分野です。地域や空間・場所・自然環境という物理的存在を対象の中に含むことから、人文科学・社会科学・自然科学のいずれかの性格を有していると言われています。地理学の諸分野では系統地理学・地誌学・地図学・地理学史の4つに分類されます。

　系統地理学をさらに自然地理学・人文地理学に分けられ、細かく分類されます。ただし、自然地理学の諸分野は地球科学の影響を受け、生態学や気象学・地質学などと連携されることが多いと言われています。人文地理学については歴史学・社会学・経済学などの近隣分野の影響を受け、それらの知識ならびに隣接分野の理論の十分な理解が要求されます。また、自然地理学・人文地理学ともに現地調査（フィールドワーク）やエクスカーション（巡検とも呼ぶ）を実施し、実地調査に基づく観察を重視するのが特徴として挙げられます。

　他に、地誌学（地域地理学）が挙げられます。地誌学とはある特定された地域内における地理学的事象を自然地理・人文地理両方の見地から研究する学問です。自然地理・人文地理にかかわらず、実際に研究するときに具体的な地域を選定しなくてはならないため、ひとつの専門分野というよりは地理学の共通基礎部分と認識されています。

　次に、地図学が挙げられます。地図学とは様々な地図の描写・測量・判読の方法について研究する学問です。多くは、作図や実習などの作業があります。空間科学である地理学とは不可分な関係にあり、地理学を修得する際は必須科目にされていることが多いとされています。実際的に、地図学において地図を使う場合、地図帳などではなく、国土地理院発行の地形図を用いることが多いと言われています。

　最後に、地理学史が挙げられます。地理学史とは古代に地理学が発生して以来の地理学発達の歴史・学問上の論争・地理学者の研究・地理学方法論を検討する学問です。