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　小児科学は新生児から思春期（だいたい15歳頃まで）を対象として診療研究を行う臨床医学の一分野です。小児科は内科に対して年齢区分による分類であり、必然的に全ての臓器の疾患・感染症などを扱います。出生後から時期により以下のように分類されています。新生児は出生後28日未満、乳児は生後28日から1歳未満、幼児は満1歳から小学校就学前までと小学生に分類されています。もしくは成長に合わせて思春期（第二次性徴の始まりから終わりまで）などの区分を用いて分類されています。

　小児科に受診する年齢は一般的に15から20歳程度までであると言われていますが、20歳以後も小児科特有の慢性疾患を有している場合、その疾患に関して小児科であつかわれることもあります。小児科に関する疾患として次のようなものがあります。新生児疾患では新生児呼吸窮迫症候群・胎便吸引症候群が挙げられます。先天異常・奇形による疾患も小児科の対象となっています。具体的には、ダウン症などが挙げられます。

　次に、感染症について取り上げます。小児感染症の特徴として成人に対して感染症にかかりやすいと言われています。免疫が未熟または特殊であり、同じ起因微生物でも成人と異なる症状を示すこと、経過が成人に比べ急速で回復も早いことなどが特徴として挙げられます。感染症に起因する微生物（または生物）としてウイルスと細菌が二大要因ですが、マイコプラズマ・リケッチア・クラミジア・真菌・寄生虫も挙げられます。

　ウイルス感染では季節ごとに特徴が見られます。春は熱性痙攣・ライノウイルスによる普通感冒、ノロウイルスによる流行性嘔吐症が多いと言われています。梅雨時から夏にかけて気管支喘息発作が増加しますが、それに伴ってパラインフルエンザウイルスによる咳喘息も増加します。他に、コクサッキーウイルスによるヘルパンギーナ・発疹・無菌性髄膜炎・アデノウイルスによる咽頭結膜炎（プール熱）夏に多いと言われています。秋になると再び気管支喘息発作が増加しますが、ライノウイルスによる普通感冒も流行します。冬になるとRSウイルスによる細気管支炎やロタウイルス、ノロウイルスによる乳児嘔吐下痢症・インフルエンザが猛威を振るいます。