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彫刻道具は、彫刻に用いる彫刻刀や彫刻ノミといった道具を指します。これらを使うことで、木板に絵や文字を掘ったり、木を削って仏像などの彫刻をしたりと幅広い彫刻が楽しめます。彫刻刀には複数の種類があり、主に以下の種類を使うことが多いです。

・小刀/右用と左用があり、最も基本的で使われる機会が多いです。粗彫りの他に繊細な仕上げもこなすなど幅広く活躍しており、太さも複数あるためある程度の種類を揃えることで、さまざまな彫りができます。

・丸刀/大きく削る粗彫りによく使われており、またU字型の溝を彫ることもできます。

・平刀/刃の部分が真っすぐになっており、小刀のようにどちらかに傾いていません。そのため、押しながら削ることで平らに仕上げたい時に使用します。

・三角刀/刃を正面から見た時にV字型になっている刃です。細く溝彫りをしたい時に活躍しますが、研ぎが難しいためある程度の技術が必要となります。

そしてノミは、丸ノミと三角ノミ、箱ノミの三種類が主ですが、このうちの丸ノミと三角ノミは、彫刻刀の丸刀と三角刀と同じ目的で使用します。箱のみは刃先がコの字型になっており、広い範囲を一気に粗彫りしたいときに活躍します。

ここまで紹介した道具は、昔から使われているものですが、現在は電動彫刻道具を使う人が増えてきています。電動彫刻道具は、見た目が彫刻刀の形状をしていますが、モーターと刃がフレキシブルシャフトで結ばれている分離型、モーターとの一体型の2つのタイプが存在します。小さく振動しながら彫りを進めていくため、削り痕がきれいで滑らかに仕上げることができます。そのため、彫刻初心者の人でも扱いやすく、白檀などの堅木でも力を込めずともスムーズに彫り進められるため、腕が疲れにくいというメリットがあります。

ただし、通常の彫刻刀が一本2千円から一万円ほどなのに対し、電動彫刻道具は価格が2万円から6万円ほどと高価です。また、使用中はモーターの回転音や削る際の打撃音があり、時間帯によっては使いづらいという弱点があるため、環境に合わせて使い分けをしていきましょう。