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日本を代表する料理として、寿司は外すことのできない存在です。寿司は日本人のみならず海外でもとても人気の料理ですが、海外では海外独自の進化を遂げた寿司が存在します。巻きずしのジャンルの一つである裏巻きも、海外で生まれた新しい寿司のスタイルの一つです。裏巻きはもともと日本に存在していた巻き方だといわれていますが、広くこの手法が使われるようになったのは、アメリカに寿司文化が紹介されてからでした。

当時、寿司が上陸したばかりのアメリカでは、海苔が外側に巻かれている、いわゆる「表巻き」の巻きずしは、表面が真っ黒で食べ物には思えないという理由であまり好まれませんでした。そこで、米を表面、海苔の面を内側にして巻かれた「裏巻き」という手法を試したところ、外側が海苔で黒くならないほかに、表面にゴマや魚卵などでデコレーションが可能になったためビジュアル的にアメリカ人に好まれ爆発的に人気になったのです。いまではアメリカのみならず、海外で巻きずしというと裏巻きのほうがポピュラーであるほどです。

裏巻きは、もろい米を表面にして巻かれる巻きずしなので、機械で巻くことは長らく難しいとされていました。しかし、機械が米を効率よく薄くシート状に敷き詰める技術が開発されてからは、裏巻き製造の機械化が可能になりました。裏巻きロボットは、そんな長年困難であった裏巻きずし製造の機械化を実現したのです。日本国内では、裏巻きの手法はカリフォルニアロールを作る時ぐらいしか出番がありませんが、海外、もしくは外国人のお客様の多い店舗では、裏巻きずし製造の需要がとても高いのです。実際、日本で製造されている裏巻きロボットの多くは海外に輸出されたり、日本に旅行に来た外国人観光客に買われることが多いようです。

日本の寿司屋でも裏巻きの重要性は高まっています。某高級すし店でも、最近ではコースの中に裏巻きずしを取り入れているのです。地味になりがちな巻きずしのジャンルに華を与える裏巻きずしは、日本の伝統的な寿司の世界のも新しい風を吹き込んでくれる存在であるようです。