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フードプロセッサーは、食材を粉砕する調理器具です。もともとは業務用の大きなものが流通していましたが、最近では家庭用に小型化されたものが数多く登場し、家庭でも人気の出ている調理器具の一つです。業務用としてのフードプロッセッサーは、フランス人料理人ピエール・ベルダンによって考案されました。

1960年のフードプロセッサーの登場により、それまでみじん切りに多くの時間と手間がかかっていた食材の下ごしらえを、機械が自動的に短時間で処理することが可能となりました。現在でも製品を作り続けているロボークープ社は、この時にフードプロセッサーを初めて作った会社です。肉や魚・野菜と多種多様な食材に対して使用することができ、業務用であればかなりの容量のものもあるので、様々なシーンで活躍する機会の多い調理器具です。

家庭用のフードプロセッサーは、大きさがかなりコンパクトになったことに加えて、多様なアタッチメントが登場しています。アタッチメントを変えることによって食材をみじん切りにする以外にも、スライス、ラぺ、すりおろし、泡立て、ペーストといった様々な加工をすることができます。製菓用にも利用することができ、粉類を混ぜ合わせる、生地を練り上げる、パン生地を捏ねるといった使い方ができます。固形物以外にも、ミキサーの代わりとしてフルーツジュースやポタージュを作ることも可能です。

しかし、食材をミンチ状に粉砕することが目的であるフードプロッセッサーは、食材を液体、もしくはペースト状にするまで細かく粉砕することが難しいため、仕上がりはややざらつきの残る液体になります。より滑らかに加工を望む場合は、ミキサーやブレンダ―を使用する必要があります。長時間連続使用をすると、刃の回転部が高温になることがあるので、パイ生地を作る際の冷えたバターの粉砕や、主に魚肉の処理等をする際には、温度の上昇に気を付け、少量ずつ機械を作動させたり、食材をあらかじめよく冷やすことが必要です。