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最近では店舗内に設置された釜で焼き上げられた、窯焼きピザの店が日本でもメジャーになっています。ピザの生まれ故郷であるイタリアでは、火山の溶岩を主成分とした石が多く採れます。溶岩石で作られた釜は、内部を非常に高温にすることができるほか、遠赤外線となった熱が釜内部の空間に均等に広がるようになっているため、薄手・厚手どちらのタイプの生地のピザでも、短時間でもっちりとした食感に焼き上げることができます。

ガス火のピザ釜の場合、主に熱源の位置はピザ釜正面奥か側面になります。正面奥の場合は、釜の入り口から直接燃え上がる炎が見えるため、お客様へのデモンストレーションとしてピザの焼成を行う場合に最適です。しかし、熱源が正面奥にあるという事は、正面前方、すなわち釜の入り口には熱源がなく低温になるため、ピザに焼きむらが出やすくなります。対して熱源が側面のものはピザ釜内の温度をどこでも均一に保つことができるので、ピザの焼きむらも少なくなります。ガス釜に対して薪を釜の内部にくべて使う薪釜タイプもあります。薪釜は、本格的な見た目と熱源の遠赤外線等のメリットがありますが、薪の火おこしや薪を焼くことで排出される煤の除去などのメンテナンスをしなくてはいけないため、玄人向けの機種です。

ピザ釜の重要な役割の一つして、その外観があります。ピザ釜が店内の目のつく場所に配置されたレストランには、外から見た際のお客様の誘致効果があります。ピザ釜の外観は実に様々なものがあり、客席、または店外から見える位置に置くことを想定した、美しい外見に仕上げられたピザ釜も多く登場しています。反対に厨房内などお客様の目の届かないような場所に適している、シンプルな外見のピザ釜もあります。

ピザを焼く際に排出される煙や熱は相当のものになるので、住宅等が近辺にある店舗の場合は、周りの環境への配慮が大切です。防塵フィルターや廃熱装置などを組み合わせて使うようにしましょう。