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電動油圧パンチャーとは、フラットバーやアングルといった鋼材に穴を開けることが目的の電動工具です。イメージとしては、書類をまとめるために穴を開けるパンチの働きを金属板でも可能にしたものが近いと言えます。丸穴や長穴を開けることでボルトなどを通す部分を作ったり、配電盤などに穴を開けたりする電設工事用の用途で使われています。また、エアコンや換気扇などのダクトを作る目的や、モルタル壁などの貫通工事など、さまざまな作業に対応しており、とても使用頻度が高い工具と言えます。

穴開けそのものは、ホールソーや電動ドリルを使うことでも可能ですが、切削作業中にクズが飛び散ったり、切削オイルを使うことで油もあちこちに飛んでしまったりと、作業後の掃除に手間がかかってしまいます。また、電動ドリルなどの場合は、正確な円に切り抜くことが難しく、見た目もきれいに仕上がらない可能性があります。ホールソーの場合は配電盤に穴を開ける際に、熱で焦がしてしまう使えなくする恐れもあり、作業がやりにくくなることがあります。そのような場合に電動油圧パンチャーを使えば、正確に同じ大きさの円で金属を切り抜くことができるため、配電盤の周りを傷つけずに穴を開けたり、ボルトやナットを通せるような正確な穴を開けたりすることができるのです。

電動油圧パンチャーは、工具そのものを回転させて穴を開けるのではなく、材料を切り抜く方法で穴開けを行います。まずは穴を開ける材料に軸を通すための下穴を開け、電動油圧パンチャーに軸をセットして刃を取り付けて下穴に通しておきます。その後切込み用の刃を軸にねじ込むように動かし、対象物に当たるまでしっかりと締めていき、材料が打ち抜けるまでハンドルを操作していきます。これにより、金属でもきれいに開口ができ、切削屑が出ることもありません。

また、ヘッド部分が360度回転するタイプであれば、無理な体勢をとらずに狭い空間でも穴あけ作業がスムーズにできます。そのため、ボックスコネクターやブッシングの取り付けなど電気工事において欠かせない電動工具と言えるのです。