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塗装乾燥機は対象物に塗装を施した際に乾燥を促してくれる機械です。この機械を使用することで、本来の乾燥時間よりもかなり短い時間で完全硬化させる事が出来るので、乾燥時間の短縮や塗膜性能の向上といった効果が期待できます。ただし、値段が何十万とするものなので、DIYなど趣味で保持する場合は、少し高価な工具となります。そのため、一般の方の中にはあまりにも高価な機械であるため、暖房器具の赤外線を組み合わせて、自作で塗装乾燥機を作成するといった方もいるようです。

そもそも乾燥とは何かというと、塗料が流動性のない塗膜に硬化する事を言います。良く自動車板金補修などで使用される事がありますが、このような板金塗装には、化学反応で乾くような特殊な塗料を使用しており、乾燥時に硬化して行く特徴があります。そのため、出来るだけ早く乾燥をさせた方が強力な塗膜を形成する事が出来るのです。そして、塗装乾燥機を使用する利点はもうひとつあり、自然乾燥の際は季節や天候、気温や湿度、塗装環境の条件にバラつきがあり、どうしても乾燥時間に影響が出ます。しかし、塗装乾燥機を使用する事により、塗装環境の影響を最小限に抑える事が出来ます。そのため塗装乾燥機は、塗装品質を安定的に仕上げる事が出来るので、必要不可欠な設備投資と言えます。

塗装乾燥機は1970年より、目まぐるしい進化を遂げています。当初から現代までの遷移を紹介すると、赤外線電球型、遠赤外線型、近赤外線型、中波型、カーボン型と遷移し現代に至ります。現在はこのカーボン式が主流で、カーボン球は使用電力に対して熱効率がとても良く、塗装の乾燥に優れている特徴があります。ただし、電源投入してから、使用できるまでの時間が遅いといった欠点があります。この点で考えた場合、近赤球の方が断然早く利用が出来ます。また、現在の塗装乾燥機には、タイマー機能、サーモスタット機能が付いているものもありますので、使用場面を考えて、塗装乾燥機を選択したいところです。