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藤本能道は東京大学で長い間後輩の指導に当たっていた人で、1985年から90年までの間同大学で学長を務めていました。1986年になると色絵磁器の技術保持者として人間国宝に認定されます。
なお、この藤本氏が陶芸を始めたのは1941年に東京美術学校工芸科を卒業し、文部省の工芸技術講習所で陶芸を教わってからのことでした。その後、同美術学校や講習所の講師として就任した富本憲吉に師事して助手をつとめます。戦争が終わると富本氏が辞任したことを受け藤本も講習所を辞めて京都や和歌山、鹿児島などで陶磁器をデザインする仕事や、窯業の指導に当たりました。
さらに、1956年になると富本が教授を務めていた京都市立美術大学の講師となり、八木一夫率いる走泥社や、モダンアート協会に参加するなどといった陶芸のオブジェ化といった最前線に身を置いて、自分にとっての陶芸を模索していたようです。1962年、彼が43才の時に加藤師萌に招聘され東京芸術大学の助教授となりました。このとき加藤師の尽力によって創設された陶芸コースで後輩の指導をする中、1963年に富本が68年には加藤が亡くなり、二人の師を続けざまに失った彼は自分の指名かのように色絵磁器の製作を本格的に再開します。その後彼が亡くなるまでの20年余の間文様表現の新しい可能性を徹底的に追求しています。
なお、彼の文様表現は写生に立脚している写実的な描写をしています。日本画の没骨描法を取り入れており、上絵の具の新しい色を開発、新しい釉薬をも考案するなど、膨大な実験と技術によって支えられた現代の表現となりました。特に釉彩を駆使したゆうびょう加彩は藤本の色絵になくてはならない手法です。本焼の時点で釉彩で大体の模様を描き、磁胎から上絵づけまで一体となった絵画的な色絵が作り出されます。
彼の代表作としては霜白釉釉描色絵金銀彩炎と蛾図扁壷 や霜白釉釉描色絵金彩花と虫図六角大筥などがあります。個展などで実際に見ていただくといいでしょう。
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藤本能道は東京大学で長い間後輩の指導に当たっていた人で、1985年から90年までの間同大学で学長を務めていました。1986年になると色絵磁器の技術保持者として人間国宝に認定されます。
なお、この藤本氏が陶芸を始めたのは1941年に東京美術学校工芸科を卒業し、文部省の工芸技術講習所で陶芸を教わってからのことでした。その後、同美術学校や講習所の講師として就任した富本憲吉に師事して助手をつとめます。戦争が終わると富本氏が辞任したことを受け藤本も講習所を辞めて京都や和歌山、鹿児島などで陶磁器をデザインする仕事や、窯業の指導に当たりました。
さらに、1956年になると富本が教授を務めていた京都市立美術大学の講師となり、八木一夫率いる走泥社や、モダンアート協会に参加するなどといった陶芸のオブジェ化といった最前線に身を置いて、自分にとっての陶芸を模索していたようです。1962年、彼が43才の時に加藤師萌に招聘され東京芸術大学の助教授となりました。このとき加藤師の尽力によって創設された陶芸コースで後輩の指導をする中、1963年に富本が68年には加藤が亡くなり、二人の師を続けざまに失った彼は自分の指名かのように色絵磁器の製作を本格的に再開します。その後彼が亡くなるまでの20年余の間文様表現の新しい可能性を徹底的に追求しています。
なお、彼の文様表現は写生に立脚している写実的な描写をしています。日本画の没骨描法を取り入れており、上絵の具の新しい色を開発、新しい釉薬をも考案するなど、膨大な実験と技術によって支えられた現代の表現となりました。特に釉彩を駆使したゆうびょう加彩は藤本の色絵になくてはならない手法です。本焼の時点で釉彩で大体の模様を描き、磁胎から上絵づけまで一体となった絵画的な色絵が作り出されます。
彼の代表作としては霜白釉釉描色絵金銀彩炎と蛾図扁壷 や霜白釉釉描色絵金彩花と虫図六角大筥などがあります。個展などで実際に見ていただくといいでしょう。
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