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Tゲージ（ティーゲージ）は、軌間が3㎜、縮尺が1/450スケールの鉄道模型の規格の一つです。 2006年の7月に開催された「東京おもちゃショー」にて、栄進堂の社長である平井宏承が発表した規格であり、近年乱立されていえるU9規格にて、現在日本の技術力のもと量産化できる最小の鉄道模型です。

この最小の鉄道模型の登場は、日本国内よりもむしろ国外での反響が大きかったのだそうです。 試作品の時点では光造形技術を駆使して作られていましたが、走行性能が約30年前のNゲージのようにモーター音が出て唸るような音のもと走行するのが特徴。 ZZゲージに引き続き日本から世界最小クラスの鉄道模型が量産化されるのは、日本国内での精密加工技術の裾野が広く、モーターや歯車など小さなパーツが入手しやすいのが理由として挙げられます。

2006年に発表された当時は、同年の末に販売がスタートする予定でした。 百貨店や各地のイベントなどで展示は続けられていたものの販売までに時間がかかり、一時は本当に発売されるのか疑わしく思うファンもいましたが、結果的に2008年の秋から通常販売が始まっています。 しかし、栄進堂は2010年の夏には香港のメーカーへ販売権を売却し、4年ほどの期間でTゲージの業務から撤退をすることになります。 栄進堂が築いた技術をもとにして、今では引き続きTゲージの製造が行われており、低速での走行性能をパワーアップさせたPWM駆動のパワーパックや、スムーズな動作ができるよう新メカニズムを搭載した新製品が次々と誕生しているのです。 日本国内では一般の販売店などでは見かけることがありませんが、香港の通販サイトなどから購入することが可能となっています。

車両は先頭車に前照灯が取り付けられ、1編成中2両が組み込まれています。 また、走行中は磁石によって線路へ車両を密着させており、45度ほどの勾配も登れるのが魅力。 電源は乾電池だけでなくACアダプター、またパソコンのUSB端末も利用ができ、専用のコントローラーによって供給がされる最先端のシステムが採用されています。