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TTゲージは、鉄道模型の中でも特に小さい部類に入る規格です。 縮尺が1/101.5〜1/120、軌間が12ミリメートルの規格で、名称はテーブルの上でも遊べるような小型のサイズの鉄道模型だったことから、「Table Top」を略したTTと呼ばれるようになったのです。 このTTゲージは、最初アメリカで誕生した規格ですが、流行したのは東ヨーロッパでありイギリスへも展開していきました。

そしてその後に登場したさらに小型の規格であるNゲージによって、人気は落ち着いてしまいましたが、Nゲージよりもサイズが大きいので細密化の工作がしやすいという持ち味があります。 これによって、Nゲージの勢力が増しても衰退することはなく、現在でも愛好家たちから支持される規格として様々な製品が世に送り出されています。

規格はアメリカやヨーロッパでは1フィートを1/10インチとする縮尺1/120 としており、これをTTスケールと呼んでいます。 また、軌間は12㎜で実物の標準機を縮尺1/120 とした規格だったのです。 イギリスでは軌間が12㎜でしたが、実際の車体がアメリカやヨーロッパ諸国のものと比較した際に、小ぶりであったことが1フィートを3㎜にする縮尺の1/101.5が採用され、世に広まっていったのです。 これを3㎜スケールと呼び、OOゲージの派生規格であるEMゲージのように縮尺へ軌間をできるだけ近づけたタイプのTMゲージや、さらにこだわりを持った軌間の14.2㎜というファインスケールのゲージも存在しています。

もともとこのTTゲージは、アメリカの自動車デザイナーをしていたHal Joyceがインディアナ州ハートフォード市に創ったH.P．プロダクツが始めたのが最初とされています。 Joyceは1945年に会社を創り翌年の1946年に初めて広告を出しました。 そして1950年代初頭はHPOゲージよりも値段が安くディティールを省略できるスケールとして、TTゲージの人気が高まっていきました。 日本では1950年代から1960年代にかけ、アメリカへの輸出を目的としたTTゲージを製造するメーカーがありました。 しかし、日本製のものは登場せずNゲージが採用されることとなったのです。