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コルト社は自動拳銃ガバメント・モデルでも知られていますが、もともとはシングルアクションのリボルバーで名を知られた、アメリカでも有数の歴史ある銃器メーカーです。リボルバーで名高いのはシングル・アクション・アーミー（SAA）、俗に言う『ピースメーカー』でしょうか。西部劇には絶対欠かせない小道具の一つとなっています。また、ガバメント以外の自動拳銃も手がけているほか、戦後はAR-15／M-16自動小銃を手がけたことでも知られています。

コルトのトイガンといえば、まずはなんといってもハートフォードをあげなければならないでしょう。なにしろその社名を、米国のコルト社本社所在地であるコネチカット州ハートフォードから持ってきたくらいです。同社のSAAのエアガン・ラインアップは単に実銃に近づける、というだけでなく、競技としての抜き撃ちを強く意識したデザインとなっています。西部劇スタイルに興味のある人にとっては押さえておきたいところです。

コルトが手がけた自動拳銃でちょっと変わったところでは、M1908を上げることができるかもしれません。25口径という非力な弾を使いますが、『ベスト・ポケット』と呼ばれるくらい、チョッキのポケットにちょっと入れておけるくらいの大きさに収まっている銃です。主に護身用目的で作られましたが、トイガンとしてはマルシンからモデルガンが出されています。

20世紀以降になるとリボルバーはダブルアクションが全盛となりました。製品の数や実採用された例ではS&Wが断然先行し、コルトは遅れを取ってしまいました。そんな中でひとつ、目立った存在がパイソンでしょうか。銃身の上に「ベンチレーティッド・リブ」と呼ばれる「橋」状の放熱板が取り付けられているのが特徴です。実銃はその高精度な仕上がりから価格が高いにもかかわらず評価を得られているとのことです。トイガンとしては、タナカワークスからエアガンとモデルガンが幾つかモデルアップされています。同社からは同じコルトのディテクティブ・スペシャルもトイガン化されていますので、コルトの銃に興味がある人は要チェックかもしれません。