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ガトリングガンというのは、一体何なのでしょう。ガトリングというのは実は銃を発明した人の名前で、ちょうどアメリカの南北戦争の頃、日本では幕末に近い時代の話です。

当時のガトリングガンは銃身を円筒状に束ね、人力でハンドルを回して、それを回転させるという方式でした。回転の途中で弾の装填、発射、排莢を分散させながら行うことで、速射性を持たせる、というものです。いわば機関銃の走りだったわけですが、当時のものは小型の大砲くらいの大きさと重さがあり、小回りが利かなかったので単銃身の機関銃が登場するようになると姿を消してしまいました。

再びガトリングガンが注目されるのはベトナム戦争の頃で、近距離での空中戦に手を焼いていた米空軍が、古いガトリング砲からアイディアをもらって作った「バルカン砲」でしょう。ここからいくつもの応用品がつくられ、例えば海軍の艦船防衛用「ファランクス・システム」や、NATO弾を使いヘリコプターのドアガンとして使われたM134などがあります。

ガトリングガンのトイガンとしては、このM134をモデル化したものがいくつか出されてきました。日本ではトイテックとアサヒファイヤーアームズの二社のみとのことで、現在はトイテックのものをCAWが改良したものを継承しているとのことです。形状は銃というよりも、チェーンソーのようなマシンそのものといったところでしょうか。その特異な外観は、数あるトイガンの中でも異彩を放っています。

M134といえば、映画『ターミネーター』などで一躍有名となりましたが、実物は装備全部で30kgくらいにはなるそうで、とても個人が携行して撃ちまくれる代物ではないようです。トイガンのガトリングガンでも事情は同じで、重さはバッテリーなどすべて入れると20kg程度に達するそうですので、やはり大変なです。機動性はほぼゼロ。それでもBB弾を一挙にばらまける能力は、拠点防衛などには最適かもしれませんが。

このように、ガトリングガンのトイガンはかなり特殊な存在。とにかく目立ちたいという人向けのものなのかもしれません。