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いまやサバゲーでは圧倒的なシェアを誇る電動ガン。その機構などに関して簡単に解説をしてみます。いわゆる電動ガンと呼ばれるエアガンには広い意味で電磁弁式とコッキング式が含まれます。このうち電磁弁式は貯めておいたガスのコントロールを電動で行うという方式ですので、ここではコッキング式の電動ガンについて述べようと思います。

この電動ガンの方式は、モーターの回転でギアを回し、それによってシリンダを後退させ解放した際のピストン運動で圧力を生み出し、その空気圧でBB弾を発射するというもの。言葉だけで説明すると分かりにくいですが、要は前後に動くシリンダ動作をモーターの回転を使って作りだしている、ということがポイントです。常に機械的に圧力を生み出していることにより、蓄圧したガスを使う方式と比べて発射圧力が安定し、フルオート動作も確実に行えるようにもなります。これら２つの特性が、命中精度とフルオート射撃を必要とするサバゲーにはもってこいとなったわけです。

この方式の電動ガンを最初に出したのが東京マルイでした。以降、サバゲーでの普及をはじめとして、業界では圧倒的なシェアを誇るようになります。現在電動ガンを作っているメーカーは、東京マルイ以外では、KSC、KTW、TOPの三社です。国外メーカーのものも日本では手に入りますが、大半は東京マルイのメカニズムのデッドコピーのようです。それだけ同社の編み出した方式の影響力が大きかったということでしょう。

ところで電動ガンには、実銃にはないモーター、ギア、バッテリーといった比較的大きめのパーツが必要とされます。それらを銃の持っている空間の中に押し込む必要がありますので、どうしても大型のアサルトライフルなどがモデル化では優先されました。ちなみにモーターは通常、グリップの中に実装されますので、実銃と比べてどうしても太めの握りとなっています。大きさで制約の大きい拳銃に組み込まれるのはやはり後になってから、東京マルイがGLOCKで実現しました。

このように、電動ガンは弾を撃ち出すことに重きを置いた方式ということができるでしょう。実銃のメカニズムにこだわりを持つ向きには物足りない部分もあるかもしれませんが、サバゲーにおいては当分、この方式が主流であり続けるのは間違いない気がします。