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ガスリボルバーとは、回転式拳銃をガスガン方式でモデル化したエアガンをいいます。 ガスガンですので、どこかに発射用のガスを蓄圧するタンクを取り込む必要があります。 ところが箱型に近い形状の自動拳銃と違い、回転式では構造が一段と制約されてしまいます。

ガスリボルバーでもっとも当初からあったやり方は、空間が稼げるグリップ部分の中にタンクを配置するという方式でした。 ガスはチューブを使いカートリッジが収められる弾倉後部まで導かれます。 その場所にハンマーの動作と連動したガスの放出機構を設け、カートリッジに詰め込まれたBB弾を発射してやるという仕組みでした。 ただ、この方式だと構造上、ガスが無駄になる部分が出来てしまい、また引き金まわりのメカニズムにもどうしても制約が出てきてしまいます。

ガスリボルバーの世界に画期的な変革をもたらしたとされるのは、タナカワークスが開発したペガサスシステムでしょう。 この方式では、それまでグリップに収められていたガス蓄圧用のタンクがシリンダー内に移されたのです。 そのことにより、引き金～ハンマー周辺の機構を実銃とほとんど変わらない物にすることが可能となりました。

また、ガスが貯められる場所がBB弾のすぐそばになりますので、発射ガスのロスも抑えられます。 ただ、この方式のガスリボルバーの最大の難点は、回転式特有のシリンダー操作でカートリッジの挿入・排莢をすることができない、という点でしょう。 BB弾はシリンダーの前から挿入することになり、カートリッジは底部の見えている部分だけのダミーとなります。 せっかく実銃に近いハンマー動作などが再現できているのに、と残念に思う向きもあるのではないかと思います。

タナカワークスではさらに画期的な方式として、カシオペアシステムと呼ばれるガスリボルバー方式を生み出しました。 これはBB弾とともにガスのタンクと放出機構までを一つのカートリッジの中に収めてしまうというやり方でした。

これにより限りなく実銃に近い構造を実現することができたわけですが、同時に問題が発生しました。 実銃に近いが故に、実際の小口径実包を使って実弾を発射できると警視庁から認定されてしまったのです。 特にハンマーが薬莢の後部を叩く、という構造そのものが問題となったようで、こうなると方式としては致命的でした。 裁判などを経て、現在、この方式で作られた銃は違法となり、方式も用いられないようになっています。