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固定スライドガスガンは、ガスガンの中でも最も古いタイプになります。 自動拳銃のモデルに組み込まれるのが一般的ですが、その構造はとてもシンプルなものです。

ガスガンですので小型のガスタンクが弾倉やグリップの中に収められます。 引き金を引くことにより内部の機構が動いて、一発のBB弾を弾倉から引っ掛け、チャンバーの中に送り込みます。 それと同時にシアメカニズムを介してハンマーが動かされ、最後にハンマーがリリースされると、それがガスタンクからのガスの流れ道につけられたバルブを叩きます。 それによりガスが一定量放出され、BB弾を発射する、という仕組みになっています。

こう説明するとややこしくなりますが、要は、引き金を引く、BB弾を送り込む、ガスを噴出させて弾を発射する、という一連の動作を指の動きで実現するようになっているわけです。 ほかに余分な動きがありませんので、シンプルな上にメリットの多い構造となっています。

まず何といっても、余計なガスの流れがありませんので、無駄なくエネルギーが弾に伝わり、発射に活かせるという点です。 ガス漏れの心配もそれだけ低くなりますし、飛距離や命中精度などもこれにより高くなります。 また、固定スライドガスガンは可動部分が少ないために発射の際に出る音がほとんどない、つまり極めて静粛性が高いという特長があります。 これは、サバゲーにおいては大量に弾を発射する能力に劣らないくらい重要な意味を持つでしょう。

固定スライドガスガンの最大の難点は、実銃のような動作をほとんど期待できない、という点になります。 ですので、この方式では純粋に弾を撃ち出すということがその楽しみ方になります。

このような固定スライドガスガンですが、サバゲーではその特性を生かした活躍の場があります。 なかでも東京マルイのソーコム Mk23は特異な存在として高い人気を誇っています。 特殊部隊仕様を意識し、サプレッサーやライト・アタッチメント・モジュール（LAM）などが取り付けられるようになっていますが、 何といってもその特長は音が小さくて弾もよく飛ぶということ。サプレッサーをつけてやればさらに静粛になるようで、 まさに固定スライドガスガンの特長が最大限活かされたモデルとなっています。 そのためもあってか、他の銃に比べて値段が高めになっていますが、長物と一緒に持つサイドアームとして検討してみる価値はありそうです。