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「トリックス（Trix）」は、以前ドイツに本社があった鉄道模型、玩具メーカーです。 現在はメルクリン社の傘下となっており、「トリックス模型鉄道合資会社」と名称が変わっています。 1838年に、ニュルンベルク近郊のフュルトで、ヨハン・ハフナーが創業したのが始まり。 当初は、鉛でできた兵隊のフィギュアを販売しており、ヨハンが死去した後に息子であるコンラート・ハフナーがその後を継いでいます。 そして1910年にはブリュッセルの万博にて大型のスズ兵隊のフィギュアを出品して、グランプリを獲得した経歴があります。

社名の「トリックス」の由来となったのは、1930年に商標で特許をとった「TRIX」です。 基本的にメカノでは、平板棒の部分に一列の穴しか開いていないのに対し、トリックス・メタルバウカステンは三列分の穴を開けています。 そのため、当時有名だったメカノと並びヨーロッパ全体でトリックスの名が広がることとなりました。 鉄道模型の開発をスタートさせたのは1932年のこと。 1934年にトリックス・エクスプレスの開発に成功し、当時シュテファンがビング時代に作っていたビング卓上鉄道をもとに、交流14ボルトの三線式のOOゲージを採用した製品でした。 そして、このOOゲージでは1935年にライプツィヒの展覧会にテンダー式の機関車などを出品しています。 トリックス社はイギリス風に鉄道模型を塗り、「TTR」というブランド名でアメリカに輸出をスタートしました。

製品のトリックス・エクスプレス・インターナショナルは1964年に登場した鉄道模型。 直流二線式のHOゲージであり、以前メルクリンが展開していた直流二線式の鉄道模型ブランドであるハモの後継です。 バイエルン王立鉄道などの古典的車輌や、高価な真鍮製製品を手がけました。 また、ミニトリックスはNゲージの鉄道模型のブランドであり、ドイツや西ヨーロッパの鉄道を製品化しています。 他にもOOゲージ鉄道模型としてトリックス・トレインなども展開し、長年にわたって鉄道模型を作り続けているメーカーなのです。